【プロ向け解説】今さら聞けないアッサムティーについて。弱点に注意

【プロ向け解説】今さら聞けないアッサムティーについて。弱点に注意

アッサム紅茶、紅茶に詳しくない人でも名前だけは聞いたことがあると思います。

今回は、このアッサムについての基礎的な説明と、カフェ等で提供・販売を行うプロ向けに役立つ情報を解説していきたいと思います。

アッサム紅茶についての基本情報

アッサム紅茶は、その名の通りインドのアッサム地方が産地です。「アッサム」とは産地の名前なんですね。アッサム種を使っており、大きな葉が特徴。低地で栽培されていますので、一年中収穫されます。

場所はインドの北東側、さらにビヨーンと細長く伸びた先のジャムナ川近く。同じく有名な紅茶の産地であるダージリンの真東側になります。

ジャムナ川

意外なことが、アッサム紅茶はダージリンなどと比べると比較的割安なので、収穫の際も大規模かつ雑な感じで摘まれているものだと以前は思っていたのですが、
実際には手で丁寧に摘んでいます

結構アッサムに対しての見方が変わりました。
ひとつひとつ、人の手で摘まれているのですね。

アッサムの主なグレード(等級)についてもご説明します。

ちなみに「グレード」という言葉に関してですが、日本では質の良さの判断単位のように使われることも多いですが、紅茶に関しては、あくまで形状などを分ける時に使います。

つまり「OPグレードがBOPグレードより良い」というわけではないのです。あくまで、この大きさは「OP」この大きさは「PF」等と使われ、お茶としての良さはそれぞれの等級の中の風味によって比較されます。

グレード(等級)は大きく分けて4種類!

さて話を戻して、アッサムのグレードは主に以下の4種類に分けられます。詳しく解説していきましょう。

OP

アッサムOPの作成量は少なめです。ゴールデンチップと呼ばれる茶色の葉が時折混じっているものが良いとされます。(茶色は産毛の部分のなので新芽に近いので)

BOPグレードのもの

小さな大きさに刻んである茶葉です。細かいため抽出も早く味も強い。ミルクティーにも向いています。

CTC

さてアッサムを語る上で欠かせないのが、この「CTC」と呼ばれるものです。
CTCとは製法のことで、クラッシュ(壊す)・ティアー(引き裂く)・カール(丸める)の頭文字です。

写真を見てもらえるとわかるのですが、その名の通りでかなり豪快です。萎凋後のまだ緑色の茶葉を、4連の鉄のローラーですり潰して行きます。(3連もあります)潰されて繊維も破壊された紅茶を小さく丸めて再構築するのがCTC製法です。

CTC製法のメリット

では、何のためにわざわざこのような作業を行うのか。これには2つのメリットがあります。

  1. 抽出する時に、短時間で強い味が抽出できるため
    組織が壊れているので、早く抽出されます。そしてミルクティーにする時の強い味が出やすい。BOPよりも強い場合が多いです。

  2. 輸送費を抑えられるため
    茶葉の取引は、重さで取引されます。ただ船便ですと体積で運賃が決まります。1つのコンテナに入る大きさは決まっているので、それであれば同じ体積でなるべく重い方が得なのですね。小さく丸めたCTC製法の茶葉は、その点でとても便利というわけです。CTCはサイズも1mmくらいの小さいものから、3mm少し大きなものまであります。 

CTC製法で組織を壊され引き伸ばされた茶葉

アッサムのおすすめの飲み方

飲み方は主にストレートとミルクティーになりますが、最近はアッサムの地元ではストレートティーにレモン+砂糖をいれるのが流行っています

少し暮らしぶりが豊かなところほどそのようになっているようです。茶園のオーナー等も!良い茶葉に多めにレモンをいれて飲むので、少しもったいない気もしますね。

普通のストレートで飲む場合は、しっかりした紅茶らしい味です。クリーム等にも負けないので、ケーキを食べる時などにぴったりです。

アッサムレモンティーを淹れる様子

ミルクティーの好みについて

そしてアッサムの真骨頂といえば、ミルクティーです。ミルクティー好きはアッサムが大好きです。(個人差はあります。)

グレードはCTCやBOPが向いています。アッサム紅茶のしっかりとしたボディー、コクのある強い味がミルクに負けません。しっかりとした味を求めるミルクティーは、アッサムの独壇場でしょう。事実、ロイヤルミルクティーに使われたり、スパイスの効いたチャイに使われることが多いです。

ちなみに上記の「ミルクティー」に関しては、日本の場合においての説明になります。日本では一般的に「ミルクを多めに感じられる」ミルクティーが好まれる傾向にあります
イギリス等でももちろんアッサムは好まれますが、紅茶をしっかり感じた上でのミルクティーが好まれている印象です。ミルクに負けない強いコクよりも、ミルクと紅茶のバランスがより重要視されているような気がします。

アッサムの弱点「クリームダウン」

最後になりますが、アッサムには弱点がありまして、アイスティーをお湯出しで作った場合、クリームダウンが起こりやすいのです。

クリームダウン」とは、紅茶が透明感がなくなりサビのようなくすんだ色になってしまうことをいいます。他の紅茶でも起こりますが、低地で作った紅茶はとくに起こりやすいと言われています。

↑左がクリームダウンを起こした状態

お湯出しと水出しを比較しますと、かなり差が出ていることがお分かりいただけるかと思います。

まったく美味しくないように見えるのですが、じつは変わっているのは見た目だけで、味も香りも変わっていません。ただ見た目もそれなりに重要ですので、アッサムをアイスティーで使う場合には水出しがおすすめです。水出しでも100%大丈夫とは言いませんが、確率をかなり下げることができます。

もうひとつ注意点として、多めに作り置きをする場合、冷蔵庫の出し入れはなるべく早く行うのが良いですね。

余談ですが…アッサムは観光地としてもおすすめ!

さて、今回の内容はいかがでしたでしょうか。

もちろん葉楽でも、沢山のアッサムティーを扱っております。気になった方はぜひ一度サンプルをご依頼ください

話は外れますが、個人的には旅行先としてもアッサムはおすすめです。

観光スポットなどに関してはよく分かりませんし、まだ観光地化されていないのでいろいろと不便な面もありますが、少し純朴な雰囲気がするところが良いです。

もちろん料理も激ウマ

インドはどこにいっても料理が美味しいので、ぜひ皆さんも一度インドへ行ってみてはいかがでしょうか。

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紅茶の茶葉が小皿に盛られて並べられている画像

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