米中関係・世界の抹茶事情から読み解く:飲食店が今考えるべきお茶の仕入れとメニュー戦略
皆さまこんにちは!お茶の葉楽(ようらく)です。
世界のお茶市場では、最近大きな動きが続いています。特に米国による中国茶への関税引き上げや、日本国内での抹茶不足、中国の新茶シーズンの盛り上がりなど、飲食店経営者の皆さまにも無関係ではいられないニュースが目立ちます。「仕入れコストが上がるのでは?」「人気の抹茶メニューはどうする?」といった不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、世界のお茶事情の最新動向を踏まえつつ、飲食店での仕入れやメニューづくりにどう活かせるかを、葉楽ならではの視点でお伝えします。
米国の中国茶関税引き上げと日本への影響

米国では、今年に入り中国茶への関税が152.5%に引き上げられました。これは過去最高水準で、アメリカ市場で中国産のお茶がこれまで以上に高価になることを意味します。特に中国茶を多く扱うカフェやレストランでは、コスト増加やメニューの見直しが避けられません。
日本国内の飲食店に直接的な影響は少ないものの、世界的な流通量や価格の変動は無視できません。中国茶の一部高級品や、海外からの観光客向けに中国茶メニューを展開している店舗では、今後の価格動向に注意が必要です。
日本の抹茶不足と飲食店の対応策

最近、日本国内では抹茶の供給不足が話題になっています。背景には、海外からの需要増加や、国内生産量の減少が挙げられます。特にカフェやスイーツ店で人気の抹茶メニューは、今後仕入れ価格が上昇する可能性があります。
こうした状況下でのヒントとしては、
- 抹茶の使用量を見直した新メニュー開発
- 他の日本茶(煎茶、ほうじ茶など)への一部切り替え
- 産地や生産者のストーリーを活かした差別化
などが考えられます。たとえば、季節限定で「煎茶ラテ」や「ほうじ茶スイーツ」を打ち出すことで、コストを抑えつつ新たな魅力を提案できます。
中国・清明節の新茶シーズンと世界のトレンド
中国では、春の清明節(チンミンセツ)に合わせて新茶の収穫が盛んに行われています。今年は天候にも恵まれ、質の高い新茶が多く出回っているようです。中国茶の品質やストーリーは、世界的にも注目されています。
日本の飲食店でも、こうした「旬」のトピックを活かしたプロモーションは有効です。たとえば、「新茶フェア」や「産地別ティーフライト」など、季節感や希少性を訴求することで、集客や単価アップにつなげることができます。
今こそ見直したい、お茶の仕入れとメニュー戦略
世界情勢や市場の変化は、飲食店のお茶メニューにも少なからず影響を与えます。今後は、
- 複数産地・種類のお茶をバランスよく仕入れる
- 価格変動リスクに備えたメニューの柔軟化
- お茶のストーリーや健康価値を積極的に発信
といった取り組みが、店舗の魅力アップや売上向上につながります。特に業務用お茶の卸業者との連携や、最新情報のキャッチアップが重要です。
まとめ:変化をチャンスに、お茶で“特別な体験”を

お茶を取り巻く環境は日々変化していますが、視点を変えれば新しいチャンスも生まれます。今こそ、仕入れやメニューを見直し、店舗ならではの“お茶体験”をお客様に届けてみませんか?
それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
